◇お茶をよりおいしく頂くために
◇お茶の味
よい味には必ず良い香りが伴います。召し上ったあと、ロの中に 爽やかな味と香りがかすかに残っている筈です。時には新芽の苦い香り、ホロ苦い甘さです。又こうばしい香りときれいな湧水をのんだような清涼感です。四季おりおり、朝、昼、晩、雨の日や晴れた日、お茶の味が何故これ程微妙なのでしょうか。現代の科学でも解らない処が多いのですが、苦味、渋味、うまみ、甘味等の天然の調和と組合せによるものと言われております。
◇お茶の味とお湯の温度
お茶の成分中のうまみと甘味等 のアミノ酸や糖類は、60度以下のお湯でも溶けます。苦渋味と
してのタンニン類が溶け出る為には60度C以上の湯温が必要です。 味の濃いうまさとぷっくらした香りをお望みなら、さまし湯で少し時間をおいて煎出します。適当な渋味とスカッとした香りをほしい時には、熱い位の湯でサラリと煎出するので理にかなうことになります。
※お茶の種類を確かめて下さい。
※お宅の水質を知っておいて下さい。
汲みたての水は必ず沸騰させること。
◇1回に使うお茶の量
3人前10グラム(大さじ2杯)、 5人前15グラム(大さじ3杯)が標準ですが、少し多目が安全。
◇湯の量と温度と時間
沸とうした湯をポットヘ入れて保温度は80度位で適温。
◇注ぎ分けと番数に気をつける。
濃度を平均にする為、並べた茶碗の左から右へ、右から左へと少 しづつ平均につぎ分け一滴も残さず注ぐこと。
◇お茶の煎法(いれかた)
【玉露】
まず玉露とは特有の香りと味をつくり出す為に茶の新芽が伸びたところで「すのこ」か「むしろ」で3週間位い覆(おおい)をかけて、直射日光
を遮断した上で摘み採り、蒸し、 加熱しながら細くもみ、乾燥して製造したものが玉露です。茶葉の色は濃緑色でつやがあり、玉露独得な味と香りがあります。
玉露の味わい方は飲むというよ リロの中で少しふくんではころが して味わうと云う感じですので、 茶器は急須、茶碗も小型のものを用います。
煎法(いれかた)
玉露15グラム(大さじ3 杯)を前もって暖めた急須に入れ、 50度Cのお湯(人肌よりやや熱い) を60cc(三匁)注ぎ約3分待ち、暖めた3つの小型茶碗に最後の1滴
まで静かに注ぎます。
【煎茶】
煎茶とは、茶の新芽が伸びたら摘み採り、蒸し、加熱しながら細くもみ、乾燥して製造したもので、
玉露と違い爽やかな香りとなめらかな味があります。生産地によって特長があり、やわらかな味、しつこい味、こくのある味、淡白な味等があり、その産地の特徴ある味を生かしてフレンドし、はじめておいしい煎茶を造り出します。
茶器は一般の標準型。
煎法(いれかた)
煎茶10グラム(大さじ2 杯)を急須に入れ、70度位のお湯を}170cc(約9勺)を注ぎ1分間 たちましたら1滴も残さず3人前に平均に注ぎ分けて頂きます。夾やかなさっぱりとした煎茶を、きどらず、すすリ味わうのがこつです。
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